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クワガタ飼育・採集を中心に自身の趣味・日常を綴ります 

神奈川県東部 クワガタ採集 4種盛り

1.採集条件

日時: 2020年6月17日 23:00-24:30

天候:晴れ、気温:21℃、湿度:85%、風速:0m/s、月齢25.4 (長潮)

2.疲れた体に鞭打って...

出張先の福岡から23時前に帰宅。梅雨時の晴れ間は逃せないと思い、疲れた体に鞭打って自宅裏山へ出撃。今シーズンから本格的に採集開始するエリアなので、ポテンシャルは未知数です。GWくらいから様子は見ていましたが、コクワの確認にとどまっていました。装備はヘッドライトと懐中電灯、ハンガーを改造して作った掻き出し棒、伸縮式のたも網のロッド(3.6M)、100均ルアーケース。

3. 第1ポイントで良型ヒラタ

ここはシーズンインする前に藪漕ぎして見つけたポイント。標高80mほどの丘の頂上にあるので辿り着くまで難儀するところ。樹種はコナラ。目線の高さと少し上の方にライトな捲れがあり樹液が沢山出ています。(捲れも浅いので)どうせ今日もコクワしかおらんやろ、とチェック...

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!?

コクワとは明らかに異なる大きさの上翅が見えています。このエリアではレアなヒラタクワガタです。前述した通り、複雑な洞がある木ではなく、ヒラタは入らないだろうなと思っていたので嬉しい不意打ちですね。野外ヒラタを見るのは実に2年ぶり。

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この捲れは上下で貫通していて、この個体は下の穴からおしりを出している状態だったので、捲れを壊さないように下から掻き出し棒で追い立てて上の穴から引き抜きます。

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格闘すること5分ほど。出てきました。神奈川県東部産としては良型です。

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54mmでした。 (掻き出し棒で頭部にキズが入ってしまった...ごめんなさい…このヘッポコ野郎!!)

自宅裏山産ヒラタは初採集なので素直に嬉しいですね。メスも採集して累代したいところですが、♀単体採集は殆ど経験ないんよなぁ。寿命も長いので気長に考えます。

4.第2ポイントで長歯ノコ+α

ヒラタ採集で気を良くして次のポイントへ。ここは第1ポイントから数百メートル離れた小道沿いに生えるコナラの巨木。ナラ枯れが進行しているにも関わらず良質な樹液が沢山出ています。ナラ枯れしている木って黒い水が噴き出てるだけで虫来ないんだけどね。

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2.5m程の高さにノコがペアで止まっていたのでロッドで落とします。

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60upかな?と思いましたが、59mmでした。小さくても横に太いので見応えがあります。♀は30mmない極小個体。その場でリリースします。

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59mmの個体。

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この木の更に上、手を伸ばしてロッドが届く高さなので4M程の高さでしょうか、樹液を吸っていた56mm。

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ふと地面に目をやるとヒラタの頭部が転がっていました。腹部がないのでタイワンリスか野鳥に食べられてしまったのかもしれません。

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 50mm中盤くらいです。ヒラタのいた第一ポイントと同じ丘なのでヒラタが濃い森なのかもしれませんね。この木は高所に樹液と絡む捲れや洞があるようなので、脚立が必要で攻略が難しそうです。

5.第3ポイントで短歯ノコ

 第2ポイントから更に数百メートルいったところにあるクヌギの木。このクヌギは台風で少し傾いていて、4-5Mくらいの高さで隣のクヌギと干渉しているポイントになります。干渉部分が擦れて樹液が出ています。恐らく洞も出来ているので、大きなヒラタが陣取りそうな雰囲気です。目を凝らすと小さなクワガタが樹液を吸っています。コクワのように見えましたが、ロッドでたたいて振動を与えると短歯ノコが落ちてきました。

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6.第4ポイントで3種盛り!!

 第3ポイントからさらに数百メートル程歩いたところ。尾根沿いのポイントでコナラが並木状に生えています。標高は70-80M程しかありませんが、尾根なので風通しが非常に良くミヤマが取れそうな雰囲気、と春先に下見したときに感じていました。

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第2ポイントの木と同じようにナラ枯れに罹患しているにも関わらず良い樹液を出しているコナラの巨木。上の方に何か見えます。ノコかな?と思いロッドで落としてみると…

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!!!!

ミヤマです。ミヤマ=普通種の地域にお住いの方からは何やねんと突っ込まれてしまいますが、神奈川県東部では比較的珍しいクワガタです。昨年も同地域でミヤマ採集に挑戦しましたが叶わず…今回はペアで採れたのが非常に嬉しく、闇夜で年甲斐もなく「やった!」と呟いてしまいました。

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体長50mm. 金の体毛が既に剥げてしまっています。いつから活動開始してたんだ!?

このエリアのミヤマの発生時期は早いもので5月上旬の個体が確認されているので、この個体もそんな雰囲気がしますね。

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♀はとても小さく30mmあるかないか。こちらは恐らく新成虫。

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この環境だったら採れるんじゃないかと考え、狙って採った個体はサイズ関係なくとても嬉しいですね。嬉しさのあまり写真ブレブレです。
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♀は光沢があり赤味の強い個体です。

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同じ木にはかなりの数のクワガタがついていましたが、どの個体も高所に居ました。ミヤマの中型かな?と思って落としてみたらノコ。
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細めの56mm。気が弱そうな個体です。

7.第5ポイントではノコ、コクワを観察

第4ポイントを更に歩くとコナラの低木が続きます。多くの木で僅かながら樹液が出ており、ノコやコクワが数多く観察できました。

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キムジノメイガ?とノコギリ中歯とのコラボ。
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コクワは無数にいます。次はスジクワ採りたいなぁ。

8.番外編(アカマダラハナムグリ

第5ポイントではアカマダラハナムグリが観察できました。本種の幼虫期は猛禽類の営巣で生活している少し変わった生態のハナムグリとして知られています。

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複数で樹液を吸っている光景を良く見ますが、単体ですね。
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体液からは獣?何とも表現の難しい独特な臭いがします。

9.まとめ

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本格的な採集シーズンの開幕に相応しい結果で大変満足しました。自宅近隣でかなり楽しめることも分かりましたし、出張終わりで疲れていましたが無理して行って良かったです。 一方で、ナラ枯れが進行した木から良質の樹液が出ていたのは懸念すべきでいつまでこの状況が続くか分かりません。また今回採集できたミヤマのペアは小型ですから温暖化の影響を受けているという見方もできます。危ういバランスの上で成り立っているような気がしてなりませんでした。今後も経過を見守っていきたいと思います。

10.参考www.stag-beetle-japan.com